令和四年一月十七日。
阪神・淡路大震災から27年がたった。
27年前、私は西宮で1人暮らしの大学4年生。
留年が決定し先が見えない毎日で、何をするわけでもなくモラトリアムの闇の中にいた。
あの日、住んでいた地域には激震がはしり、私の下宿は全壊。
下宿の仲間二人が生命を落とし、学内でも多数の犠牲者をだした。
西宮から実家の彦根へ戻って通学し、なんとか一年後に卒業。
それ以降も仲間を失った喪失感と震災の記憶がトラウマになる日々をしばらく過ごした。
あれから27年が経ち、私の中の震災の記憶や喪失感が薄らいでしまったと感じる。
西宮や神戸の街はすっかり復興してしまい、震災を知らない世代の数も増えている。
でも、忘れてはいけない。
私はあの震災で死ぬ可能性だってあったのだ。
たまたま生き残ることが出来ただけだ。
だからこそ、生きていることに感謝をし、亡くなった仲間の分も自分を家族をそして他人を幸せにする人生を送らないといけない。
あの日のことを忘れることなく、これからもこの近江八幡で、亡くなった仲間の分も頑張っていくと、震災から27年の本日改めて決意したい。
令和四年一月十七日 柴宮 亘