創業９年が経過しました。会社が10年存続する確率をご存じでしょうか？
３％から６％。つまり創業10社で10年間経営を存続できる会社は１社もないのが、日本の中小企業なのです。厳しい経営環境の中、弊社は無事９期目の決算を迎えることができました。何よりも先に、実績乏しく無名だった私たちに、お仕事を依頼していただいたお客様に心より感謝申し上げます。そして、仮設事務所しかなかった会社に入社し、ないものだらけの中でも、元気と工夫を絶やさず、額に汗し、足を棒にして懸命に働いてくれたスタッフ全員に、言葉には尽くせぬ感謝を伝えたいと思います。
仮設事務所からの創業。あの3年間が最大の試練でした。夏は照り付ける太陽に事務所のクーラーは無力で、少しでも室内温度を下げようと外から水を仮設の壁や屋根にまき、汗と水に濡れながら仕事をこなした毎日でした。冬は外付けのトイレに行くのも一苦労で、足元から来る冷気に震えていました。それよりも辛かったのは、お客様との打合せでした。あまりにもみすぼらしく貧乏くさい事務所。スタッフはみな、どこの住宅会社よりも劣等感を感じていたと思います。知名度もなく、実績もなく、資金もなく、お客様からの問い合わせも少ない。それにもかかわらず、いつも元気に、笑顔で仕事をしてくれたスタッフの姿を私は今も鮮明に覚えています。私は、少しの出資金と銀行から調達できた資金だけで、新しい仕事を創造し続けることへのプレッシャーに押しつぶされそうになっていた毎日でした。そばでいつも頑張ってくれていたスタッフのおかげで乗り越えることができた3年間でした。
これまで一度も赤字を出さず、毎年増収増益を実現してきます。10期目となる来期も、受注残が沢山あり、黒字は見えています。私を含め全スタッフが、売上ではなく、お客様や共に働く仲間、地域社会への貢献を目的にしてきた結果であり、みんなで誇れる結果です。
弊社の社名の由来は『感謝と絆』です。全スタッフの「物心ともに豊かな未来」の実現と、『デザイン×性能×価格』のバランスを最適化した家を提供することで、「お客様の暮らしを豊かにする」という理念を、これからも追い求めていくことを約束します。
私は今年５０歳になります。これまで以上に健康には気を付けていきます。趣味のロードバイクを継続し、休暇をきちんと取得し、家族との時間を大切にしていく所存です。これからも、関わる全ての人たちが“幸せ”になれる会社を、商品を、みんなで一緒に創っていきましょう。よろしくお願いいたします。
代表取締役社長 小西宏忠
